Misskeyにおける最大の特徴の一つが「オープンソース」ということだ。これはつまりMisskeyを構築するための手順からソースコードまで全てネット上で無償公開されており、(やる気さえあれば)誰でも自分だけのソーシャルネットワークをゼロから構築できるということだ。
このページでは主にAmazon Web Service(アマゾン・ウェブ・サービス、通称:AWS)を用いたMisskeyサーバーの構築方法を解説する。
このページの内容は古くなっている可能性があります。Misskey公式ドキュメントの内容も確認してからサーバーの構築をすることをオススメします。
このページは書き途中の内容です。
まずはこのあやしいサイトを見てもらいたい:https://aws.amazon.com/jp/
「今すぐ無料サインアップ」や「今すぐ AWS で構築を始めましょう」と妙に急かしてきたり、「あと少しで AWS アカウントの作成が完了します」のAWSの単語に微妙なスペースが入っていたり、改行とかとても本家Amazonとは思えない焦りっぷりだ。ここでまず一番最初にすることは、そう。
このアドレスバー左にある鍵マークをクリックして安全な接続
>詳細を表示
>セキュリティ
>...
...このサイトが本当にAmazon社によるものなのかをチェックする!
「証明書を表示」をクリックすると、そのサイトの証明書を発行した国や組織名が出てくるようになっている。ここに国 US
と組織 Amazon
と出ていればひとまず問題ないだろう。
ふむ。どうやら本物っぽいな。
まぁ本物ならよいとして、まず手始めにAWSのアカウントを作る。
https://portal.aws.amazon.com/billing/signup#/start へアクセスし、AWSのいざこざが送られてきても問題の無いEメールアドレスと、パスワードマネージャーによって管理された超絶強力なパスワードを設定する。因みに筆者はFirefox Lockwiseをおすすめする。
色〻と記入したあと、こんな感じでサポートプランを聞かれるので、Basicのフリープランを選択しよう。お金ないし。
そうすると...
こんな感じでようこそスクリーンが表示される。おめでとう!これで今日から君もAWSマスターだよっ!Sign in to the Console
から早速コンソールへサインインしよう。
...っと、これは?
そう、これは今回、いや、今年の主役:AWSの12ヶ月無料利用枠だ!!
言うのを完全に忘れていたが、筆者は天下のAmazon様に一錢たりとも落とすつもりはない。つまりMisskeyのインスタンスをAWSサーバーに完全無料で建てるつもりなのだーっ。
筆者が記事を書いた2021年のAWSには「12ヶ月無料利用枠」というのがあって、はじめてのユーザーさんに限って、一番ちっちゃいサーバーなら12ヶ月だけ無料で使ってもいいよーっていうサービスがあったんだよ!
ちなみにこれが今回こっち側の道具として存分使わせてもらう無料利用枠のFAQだ。
本解説は完全に無料で抑えようとするので、もし「お金は無いけど鯖は欲しい」って人が居れば、このFAQをめっちゃ読もう。
デジャヴかな? 色々なボタンをポチポチした擧げ句、ついにこんな画面へとたどり着くことであろう。
https://aws.amazon.com/jp/getting-started/
ここからまぁすぐにサーバー作ろうぜwwと続けて行ってもいいのだが、初心者さんなら(たとえ理解できなくても)まず紹介動画とAWSの主要概念に目を通しておいて損は無いだろう。そんなに長くないし、ポップコーンでもつまんで見ましょうよ。
さっきのドキュメンテーションちゃんと目を通したー?それならこちらからもおめでとう!もう君は実質AWS完全理解者と言っても差支へないことだろうーっ。
さてと、今回はそんな星の数ほどあるAWSサービスのなかでもサーバーに関するもの...そう、Amazon Elastic Compute Cloud、通称「EC2」を使って、Amazonの仮想サーバー上にMisskeyのインスタンスを建てて、世界中どこでもだれでもアクセスできちゃうSNSを構築しようって話なのですー!
早速「Amazon EC2の使用を開始する」を押してみましょう!
そうすると...
なんかこんな画面になりました!
ここからまず始めにするべきことは...えっと...あっ、そうだ。
どこに自分のサーバーを置きたいか決めましょう!(大抵みんな東京に置くにゃ)
どこに自分のサーバーを置くのを決めるのは地味に大事です。だって例えば後に色〻作ってるときに全部別々の場所にあったら使えないから。(因みに筆者は当初オハイオ州にセキュリティグループを作ったりオレゴン州にインスタンスを建ててしまったりで失敗しました)
セキュリティグループとは所謂ファイアーウォール的なやつです。わるいウイルスとかの侵入を防ぐそうです。EC2はデフォルトで何もしなくても必ず初期設定としてセキュリティグループがついてくるそうです。
まず自分のアベイラビリティゾーン(なんか右上に出てくる地名)を再確認しましょう。例えば東京にサーバーを建てたい場合は、EC2コンソールへサインインし、自分のアベイラビリティゾーン(右上の地名)をアジア・パシフィック(東京)ap-northeast-1
へと変更しましょう。
アベイラビリティゾーンをしっかりと決めたら次にセキュリティグループを作成します。左下のネットワーク&セキュリティ
にあるセキュリティグループ
をクリックします。
セキュリティグループのページにこれたら、右上にあるオレンジ色のセキュリティグループを作成
と書いてあるボタンを押します。
【ショートカット】
このリンクをクリックするとセキュリティグループを作成することができるよっ。
https://console.aws.amazon.com/ec2/v2/home?#CreateSecurityGroup:
そうすると「セキュリティグループを作成」の画面にこれるハズだ。AWSはかなりユーザーフレンドリーで、殆どの記入欄の隣に「情報」リンクがあり、それらをクリックすることで自分が何をしているのかの詳細を知ることができる。
ここでは以下のことを記入する:
基本的な詳細
セキュリティグループ名:local
説明:local
VPC:vpc-fc73909a(これはなんか勝手に記入されているやつなので無視でおk)
次にインバウンドルール
からルールを追加
し、タイプ
をすべてのトラフィック
、ソース
をカスタム
の172.0.0.0/6
へと設定。説明はまぁなんか適当にlocal_inbound
とでも名付けておく。
それじゃあアウトバウンドはどうなのさ?って思うだろ?これに関しては全く分からなかったので筆者はMisskeyの住民に問いかけることにした。
https://misskey.io/notes/8gvuifvotp
当時はまだMisskey Forumといった、便利な質問場がなかったんだよ!今ここでトラブルってる初心者さんはMisskey Forumで質問するか、Misskey Discord等で聞いたほうが返信率があがると思うよ!
そうするとなんとゐてるま氏から返信がっ!
https://misskey.io/notes/8gvwaibbe5
目茶苦茶難解なことを言っているように感じるが、要は「触らなくておk」ということらしい。セキュリティグループを新規作成する際アウトバウンドルールはデフォルトで始めからすべてのトラフィック
の0.0.0.0/0
になってるのでそれで良いらしい。あれだ、「触らぬアウトバウンドルールにバグはなし」ってやつだ。
最後にタグをガン無視してページの一番下にある「セキュリティグループを作成」のボタンを押す。
ページ上部に「セキュリティグループが正常に作成されました」と表示されれば成功だ。
今度はVPCを編集するよ!
Amazon Virtual Private Cloud(アマゾン・バーチャル・プライベートクラウド、通称:VPC)とは、まぁ言わばネットワークルーターのようなものだ(たぶん)。これを設定することでネットワークをあっちに向けたりこっちに向けたりすることができるっ...らしい。
EC2とは違うサービスなので、まずは検索してVPCのダッシュボードまで行こう。
検索箱にVPC
と打ち込むか、すべてのサービス
のセットワーキングとコンテンツ配信
のところにあるVPC
をクリックすることでVPCダッシュボードを開くことができる。
そして左側のVIRTUAL PRIVATE CLOUD
内にあるVPC
をクリックする。
そこからVPCを作成をクリック...ではなく、すぐ隣にあるアクションリストを開き、
CIDRの編集
を選ぶ。
CIDRの編集
はリストにあるVPCを選択してないと(左の青いチェックボックスが選択された状態じゃないと)クリックすることが出来ないよっ。
Classless Inter-Domain Routing (クラスレス・インタードメイン・ルーティング、通称:CIDR「サイダー」)とは、256では少なすぎて65532では多すぎるクラスの概念をなくしたIPアドレスの斬新的なおいしいふりかけである[1]。IPアドレスの最後に/
がついていることで普通のIPアドレスと見分けることができる。例:172.31.0.0/16
ここから新しいIPv6 CIDRを追加
する。
「IPv6 CIDR ブロック」は「Amazon 提供の IPv6 CIDR ブロック」に。
「ネットワークボーダーグループ」は自分のアベイラビリティゾーン(のコードネームみたいなやつ)に設定する。例:「東京」ならap-northeast-1
選択が終わったらCIDRを選択
する。
IPv6 CIDRの関連付けに成功したら、ページ上部にIPv6 CIDRの関連付けに成功しました
というメッセージがでてくるハズだ。
右下の閉じる
を押し、お使いのVPC
画面へと戻る。
このスクリーンに表示されている情報(特にVPC ID vpc-fc73909a
)は後に必要となってくるので、今の内にこのウィンドウをスクショしておこう。間違ってもネットに公開しちゃダメだぞ。
せっかく使ってあげるVPCなのに名前が無いのはなんかちょっとかわいそうなので名前をつけることにした。
Name
の欄にある-📝
をクリックすると名を与へ、VPCを「†ネームド†」級にすることができる。
おつかれさま。🎉
次回はサブネットの編集をするよ!
MisskeyはVPSなどのサービス利用することで簡単に構築することができます。
お一人でご利用される場合は、Raspberry Pi 4B 4GB程度のスペックで十分に動作します。
基本的な構築手順は、Misskeyリポジトリの「Misskey構築の手引き」にて解説されています。
Misskeyリポジトリには、Dockerを使った構築方法についても解説書があります。
AWSのサイト https://aws.amazon.com/jp/
AWS無料利用枠に関するよくある質問 https://aws.amazon.com/jp/free/free-tier-faqs/
AWSの基礎:紹介動画 https://aws.amazon.com/jp/getting-started/fundamentals-overview/?e=gs2020&p=gsrc
AWSの主要概念 https://aws.amazon.com/jp/getting-started/fundamentals-core-concepts/?e=gs2020&p=fundoverview